より良きものを見いだす場
この時期全国の都道府県、市町村議会で定例会が開かれています。ニュースでは小池知事が答弁に窮する様子が報じられていました。知事自身「根回しをしない」「事前のすり合わせ、答弁調整をしない」とおっしゃっていたので議会側も詳細の通告をしなかったようです。一般の有権者にはまたぞろ議会が知事をいじめていると受け止められかねません…。しかし今回に関しては種を撒かれたのは知事ご自身ではないでしょうか。私も一般質問をする場合、確かに事前調整をします。私たち質問者からすると、質問の精度を上げるために案件の現状や今後の見通しなどを事前に聞いておく必要があります。また満足のいく回答を得られるかどうか確認しておくことも必須です。一方答弁側には質問の主旨を理解して的確に答えることが求められます。そうすると本番では国会同様、地方議会もシナリオに沿った『型』にならざるを得ません。しかし前記したように『本番前』に水面下で真剣なやり取りがあることも是非理解していただきたいと思います。元鳥取県知事の片山善博氏はシナリオ通りに進行する様を『学芸会』と評されます。では片山氏は知事在任中一切事前調整をしなかったのか一度お尋ねしたいものです。そして何よりも昨日の小池知事を見ても分かるように行き当たりばったりでは質問の内容すら理解できず的を得た答弁はできません。果たして貴重な時間と税金を使う本会議を面子に固執して空疎なものにするのはいかがなものでしょう。本会議を通じて実りある議論をし、住民にとってより良き結論を導くことが議員と執行部双方の責務だと思うのですが…。